外交ビジョンなき防衛力の飛躍的拡充 田中均・日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問 2022年12月14日 保存保存 文字 印刷 2022年11月18日,新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星砲17」型の試射を指導する金正恩朝鮮労働党総書記=平壌国際空港(朝鮮中央通信=朝鮮通信)驚天動地の事態「総額ありき」であってはならない 驚きである,抜本的な安全保障政策の変更が,これほど短期間に,さしたる反対の動きもなく,進められていくのは長年日本の安全保障問題に携わってきた者からすれば,驚天動地の事態だ, 日本のあり方を変える幾つかの論点がある,まず,1976年に三木武夫内閣により閣議決定された防衛費の国内総生産(GDP,当時は国民総生産=GNP)比1%枠は近年撤廃されたとはいえ,過去50年近く,ほぼ1%に抑えられてきた
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ブランドコピー ロシアのウクライナ侵攻や中国の軍事的台頭,台湾海峡での緊張増大,北朝鮮の度重なるミサイル発射など日本周辺の安全保障環境は悪化しており,防衛能力を拡大すべきことに異論はないが,岸田文雄首相が唐突に,2027年度までの防衛費総額を43兆円とし,GDP比2%に到達すべきことを閣僚に指示したことは尋常ではない, 現行の防衛費に何が欠けているのかといった緻密な議論なく,また厳しい財政事情の中で,社会保障経費などとのプライオリティー比較の議論なく「防衛費の総額」ありきの指示には本当に驚く,「普通の国」への道のりなのか 防衛費の額と同時に徐々に明らかとなってきた膨大な防衛費の積み増しで変えようとしている装備の内容を見ると,やはりこれは戦後続いてきた日本の防衛上の「制約」を破り「普通の国」へと向かう試みであることがわかる, 例えばミサイル防衛についてはこれまで高い高度で飛ぶ敵のミサイルをイージス艦で探知し迎撃する,さらにはパトリオットミサイルで対処する,というように,あくまで発射されたミサイルを「迎撃する」というシステムであった, それを「反撃能力保有」の名の下に,敵のミサイル発射の兆候をつかみ長射程のミサイルを発射し,相手の領域においてミサイルを無力化するというシステムを導入しようとする, このようなミサイルの導入に5兆円を超える予算を割り当てることが検討されているという,また「能動的サイバー防御」として防衛出動前に相手国のサイバーシステムを攻撃することを想定している, 今日能動的に行動することが適切であるとしても,明確な歯止めが必要だ
ブランドコピーN級品 二つの論点がクリアにされねばならない,… この記事は有料記事です,残り1688文字(全文2625文字)ご登録から1カ月間は99円 今すぐ登録して続きを読む 登録済の方はこちらからログイン 関連記事 <元海将が語る 反撃能力 本当の理由> <韓国で活発化する「独自核武装論」> 塩村あやか氏 差別をあおる杉田水脈氏 杉田水脈氏に感じた「恐怖」 旧統一教会と自民党の 「草の根」 佐藤優氏 教皇の偏見と「ウクライナ戦争の熱気」 辺野古の座り込み 県民が愚弄された怒り 関連記事 <元海将が語る 反撃能力 本当の理由> <韓国で活発化する「独自核武装論」> 塩村あやか氏 差別をあおる杉田水脈氏 杉田水脈氏に感じた「恐怖」 旧統一教会と自民党の 「草の根」 佐藤優氏 教皇の偏見と「ウクライナ戦争の熱気」 辺野古の座り込み 県民が愚弄された怒り 投稿にはログインが必要です,田中均 フォロー 日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問 1947年生まれ,69年京都大学法学部卒業後,外務省入省,オックスフォード大学修士課程修了,北米局審議官,在サンフランシスコ日本国総領事,経済局長,アジア大洋州局長を経て,2002年より政務担当外務審議官を務め,05年8月退官,同年9月より(公財)日本国際交流センターシニア・フェロー,10年10月に(株)日本総合研究所国際戦略研究所理事長に就任
ブランドコピー時計 06年4月より18年3月まで東大公共政策大学院客員教授,著書に『見えない戦争』(中公新書ラクレ,19年),『日本外交の挑戦』(角川新書,15年),『プロフェショナルの交渉力』(講談社,09年)
ブランド財布コピー 『外交の力』(日本経済新聞出版社,09年)など,2021年3月よりTwitter開始(@TanakaDiplomat),YouTubeチャンネル(@田中均の国際政治塾),注目コンテンツ